血管年齢と血圧の関係とは
血管年齢という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。血管年齢とはその名の通り、現在の血管の状態を年齢で表現したものです。
心臓へ出入りしている血管は2つ、「心臓から出ていくのが動脈」「入っていくのが静脈」です。そしてこの血管の年齢についてチェックする時に見るのは「動脈 」です。
健康な動脈には弾力性があります。そして、その動脈の中を血液が通ることで栄養や酸素などを十分に各臓器へと送ることができるのです。
ところが加齢により動脈は徐々に血管壁が硬くなってしまい、厚さも厚くなって血液が通るスペースが狭くなってしまう のです。
もちろん加齢だけではなく、不規則な生活や食生活、運動不足などが原因で若い人であっても高齢の方に近いくらい血管が老化してしまっている場合もあります。
上記のように血管壁が硬く、厚くなっている状態を「動脈硬化 」といいますが、血管年齢を知ることは動脈硬化の進行状態を知ること でもあるのです。動脈硬化がかなり進行してくると脳梗塞や心筋梗塞になってしまう可能性がアップします。
年齢と比較して血管年齢があまりに高い場合には要注意ということになります。そういう状態になっていると全身に血液が行き渡りにくくなっているため、体内の臓器の機能が低下していますし、しみやシワなどの老化現象も出やすくなっています。
しかもやっかいなことに動脈硬化が進んでいてもそれに気づくという人は非常に稀で、自覚症状はほとんどありません。そういう意味でも「血管年齢を定期的に検査する 」などして知っておくことはとても大事なことなのです。
ちなみに、動脈硬化の状態を知るための簡単な方法があります。
動脈硬化の状態を知る方法
動脈硬化の状態を知るには「血圧を測る 」ことです。動脈硬化が進行していると数値は高く なります。
ただし加齢と共にある程度、血圧の数値は高くなってくるものですので、正確には「最高血圧数値から最低血圧数値を引いた脈圧を知る 」ことが重要です。
50代以上になるとこの脈圧が開いてくる傾向が顕著にあらわれます。これが動脈硬化が進行している証拠なのです。
一般的に動脈硬化は細い血管から始まり、だんだん太い血管へと進行していくものです。太い血管が硬化してくる頃には脈圧も大きくなっています。脈圧の正常値は40〜60ほどで、脈圧が61以上ある場合は太い血管にまで動脈硬化が進行している可能性 があります。
血管年齢を若く保つ為には
それでは、血管年齢を若いまま保つ、「血管年齢を下げる方法 」はないのでしょうか?
動脈硬化になりにくい血管を作るということですが、これは水中歩行やウォーキングなどが有効だといわれています。血管を柔らかくする効果が期待できるのです。
アルギニンを含むサプリも効果的といわれていますので、ウォーキングや水中歩行とサプリを併用するのがおすすめです。
そして、血液をサラサラにするには「タマネギ」が有効だということがわかっていますから毎日50gずつほど食事の中に取り入れるようにするのが良いでしょう。
但し、タマネギは調理法によってはせっかくの血液サラサラ成分が壊れてしまうことがありますので注意が必要です。
水で洗い流したり、カットしてすぐに炒めるのは駄目です。炒めたり煮込む場合は15分ほどそのまま置いておき、成分が安定するのを待ってから調理するようにするのが良いでしょう。
血管を修復するには睡眠が効果的
血管を修復するのも効果的です。これまでは一度動脈硬化が起きた場所は下には二度と戻らないといわれていましたが、最近では「血管には修復する機能がある 」ことがわかってきたのです。血管を修復する方法とは「十分な睡眠をとる 」ことです。
睡眠中に血管を修復する機能をもつホルモンが分泌されるため、午後11時から午前0時にかけて、そして午前2時から3時にかけてがそのホルモンが分泌される時間帯だとされています。
血管を強くする食べ物
血管を強くするといわれている食べ物はいくつかありますが、その一つにチョコレートがあります。チョコレートといってもダークチョコレートでそこに含まれる「エピカテキン 」という成分がとても強い抗酸化作用があり、活性酸素を分解することで血管の老化を防止するというわけです。
予防だけではなく改善もすることが期待できるということで、ダークチョコレートもしくはココアでも良いです。ただし量を食べればよいというわけではないので、1日に1かけら程度を食べるのがベスト です。
チョコ好きな方であれば板チョコであれば多くても2分の1程度までなら食べてもOKです。
他にも抗酸化作用が強い食べ物はセロリやピーマン、タマネギ、赤ワインや緑茶などもそうだといわれています。サプリメントなどもそうですが、効果を早く実感したくてたくさん一気に摂取する方がいますが、場合によっては副作用が出てしまうことがあります。きちんと用法用量を守って摂取する ようにしましょう。
食べ物はアレルギーがなければ副作用が出ることもありませんが、肥満になってしまうと血液もドロドロになってしまう可能性が高まりますので注意しなければいけません。