高齢者だけじゃない?動脈硬化はいつから始まる?
動脈硬化というと高齢者がなるものというイメージをお持ちの方が多いかと思います。確かに、血管の老化は加齢とともに進行していくものですから、高齢の方がやはり多いわけですが、動脈硬化は30代でも発症している方もいるといいます。
動脈硬化はいつから始まるのでしょうか?
ゼロ歳から動脈硬化ははじまる
「人は血管とともに老いる」
といいますが、実は動脈硬化は人が生まれた0歳時点からすでにはじまっていて、10歳前後から急速に進んでいくのだそうです。
そもそも動脈硬化は自覚症状がないため、もちろんこの段階では症状はまったくありませんが、脂肪の沈着は確実に進んでいき、血管は少しずつしなやかさを失っていき、年々血液の流れは悪くなっていきます。
人は知らず知らずのうちに、生まれたときから動脈硬化と付き合って生きていたんですね。
そして、30歳ごろには完成された動脈硬化が現れるようになります。
最近では30代や40代などの若年層に脳梗塞や心筋梗塞といった血管の事故が増えていることからも、動脈硬化が決して高齢者だけのものではないということがわかります。
ではなぜ30代から症状が出る人とそうでない人がいるのでしょうか?
動脈硬化の進み方は汽車の進行
動脈硬化の大きな原因は悪玉コレステロールの増加、そして高血圧や高脂血症などといった危険因子です。そうしたリスクを抱えている場合ほど早く動脈硬化を発症することになります。
よく、動脈硬化の進み方は汽車の進行に例えられるのだそうです。
10代前半を始発駅として、同じ線路を走っていたとしても、スピードはその人の生活習慣によって違ってきます。そのため、喫煙や肥満などといった生活習慣の危険因子がある人ほど早く発症するわけです。
つまり、汽車のスピードが遅ければ遅いほど、発症を遅らせることができます。
動脈硬化自体は一生付き合っていかなければならないものでも、生活習慣の見直しで動脈硬化による病気の予防は可能です。
症状がないため大丈夫かな?と思っていても、実は見えないところで進んでいるのが動脈硬化の怖いところですので、見えないうちに対策を取っておきましょう。